フランスの看護師さんのお話

武道習得を余儀なくされる、フランスの看護師さん

国際結婚してフランスに在住しているものです。
私は空手をしており、近所の町道場に通っているのですが、女性の方も結構います。

 

その中でSさんという、大柄で朗らかな40代の女性と仲良くなりました。
純粋に趣味や楽しみとして空手をしている人が多いので、こういった場では、自分の職業の話について語るのはタブーなのですが、ふとしたことでSさんが公立病院で看護師として働いていると言うことがわかりました。

 

彼女は男性と並んでも遜色ないほどに背が高く、空手着を着ていてもがっしりとした体格がよくわかります。
空手の前には柔道や柔術もたしなんでいたそうで、「本当に武道に心酔しているんですね」と感心したのです。
すると彼女は苦笑して、「いえ、実は職場で必要な場面が時々あるのよ」と言いました。

 

少し前まで彼女は緊急外来のセクションにいたのですが、こういった所に運び込まれてくる人々の中には、全くもって手の付けられないモンスター患者のような人が多いのだそうです。
夜間、泥酔した上に怪我をして運ばれる人。
ドラッグを使用したかしないか、極度の興奮状態でやってくる人。
患者以外にも、心配やストレスのあまり、精神状態のたがが外れたような状態で、受付に食って掛かって来る付き添いなども絶えないのだそうです。

 

 

「こういった人たちは、職員や看護師相手に暴力をふるう事もよくあるの。
女性とみれば特に、手軽に気持ちのはけ口のようにしようと考える輩が多いのよ。」とSさんは憤慨します。

 

私自身は、怪我をした時に一度、昼間の緊急外来でお世話になった経験がありますが、夜間はそこまで環境が異なって来るのか…と震撼しました。
Sさんはじめ多くの看護師さんの中には、こういったいわれのない暴力から自分の身を守るために、次第に武道や護身術を習う人が増えているのだそうです。

 

その後、ニュース報道などで見たのですが、病院側が率先してイニシアティブを取り、院内で護身術のセミナーや研修を行う所すらあるのだそうです。

 

日本伝統文化のひとつである武道が欧州の人々に受け入れられ、親しまれていくのは喜ばしい事ですが、こういった切実な需要の背景があることを知り、私は皮肉な思いにかられてしまいました。

 

日本の病院においても、かなりアグレッシブな態度をとる人が増えていると聞いたことはあります。
ですがここフランスのように、暴力がごく身近な存在としてとらえられてしまっている状態にまで発展しないよう、願うばかりです。
看護師さんは既にハードな職ですから、安全な環境で働けるよう、患者側も病院側も、セキュリティの配慮は十二分に行うべきだと思います。

 

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